記者:HIP-HOPとの出会いの部分から先ずは伺いましょうか。 ヒデボウイ: 僕の場合は、昔ジャズ 系のバンドとかやってて、それから黒人音楽に流れ て・・・。まあその黒人音楽の一つがHIP-HOPで。だから全体的に聴いてたんですよ、ジ ャズも聴けば、ラグタイムから何から何まで聴いてたんですけど、そん中の一つがHIP-HO Pで。ある時期からHIP-HOPって感覚が強くなって、それで今やってるっていう・・・。 OHSUMI: まあ色んな音楽は聴いてきて、でも今はHIP-HOP。そんな感じです。 記者: それじゃあ、そのHIP-HOPに一番惹かれた部分というのは一体何だったんでしょう ね? ヒデボウイ: HIP-HOPを聴くようになった原点っていうのは、黒人のライフスタイルが好 きでその辺からきてるから、黒人の生き方も好きだったし黒人のやってるファッションも 好きだったし、それから流れてHIP-HOPのファッションとかもすごい興味があって。(音 楽性そのものだけでなく)そういうところから入ったってのも実際あるんですよ。でも音 楽的にも感じるものがあった。黙ってても体動いたから、そういうところに惹かれたって いうか。言葉では表せない部分があった。 OSUMI: 僕も同じ感じですね。 記者: 日本においても10数年前にHIP-HOPのムーブメントがありましたよね、「いとう せいこう」氏等の。あの辺のシーンはどういう風に捉えてました?今の自分達にも影響を 与える程の存在であった訳? ヒデボウイ: あの頃こそ色んなもの聴いてたんですよ、勿論若かったし。だから(HIP-H OP以外の)違う音楽にインスパイアされてそういうものをやってた時期もあったし、「い とうせいこう」さんとか、「タイニーパンクス」とかテレビで見てて格好いいと思ってて、 addidas のジャージ着たりとかそういうことはしてましたよ。 OSUMI: でもやっぱりどんどん新しくなって行くというか、今のスタイルというか、それ に影響は無い訳はないけど、今は余り関係ない。 ヒデボウイ: いい意味でのオールドスクールって感じですよ。だから現在の僕たちがや ってるものとは全く違うし、僕らもそういう意識でやってる訳じゃない。本当にいい意味 でのオールドスクール。 記者: SHAKKAZOMBIEの世界、特に詞の世界は刺激的でなお且つバランスのとれたリズミ ックな展開に感心するのだけど、詞の作り方はどういう風にしてますか? ヒデボウイ: 自分いうスタンスを持ってて、自分てものが先ずあって、そこに周りが自 分に刺激を与えてきて。その自分に刺激を与えてきたものに対して感じたことを思うがま まにお互いに言ってるていう。だから元には自分てものがあるから、ライフスタイルから 受けてることもあるし、自分自身の頭の中で考えてるだけのことも出てるし・・・。詞の 方は全く2人で作ってますけど、意見を出し合うというか自分のものは全く自分のもので OHSUMIのものはOHSUMIのもので、それはもう完全にわかれてますけど、多少の(意見交換 は)あることはあるけれども、はっきり言って全く別々。 記者: やっぱりRAPする以上は詞が大切だと・・・。 OSUMI: 特に俺たちは歌う方だし、DJがトラック作ってくるからそこら辺もあると思うけ ど。 ヒデボウイ: 僕らは詞のことしか考えてない。 OSUMI: やっぱりそこは全て詞かな?そこに全てを出さないとって思ってるから。 記者: ライム(韻を踏む)の部分に関しては? ヒデボウイ: 勿論。韻を踏むことが先行かな。というよりは、詞の内容というか言いた いことが勿論あるし、それと同レベルで韻を踏むことを大切にしている。だから詞と同じ 労力は使ってますね。 記者: 伝えたいことが山ほどあってそれがラップという形で人々に伝わる。そう考える とライブにおけるSHAKKAZOMBIEが一番面白いんじゃないかって気がしますね。その辺はど うですか? ヒデボウイ: SHAKKASOMBIEってものから打ち出してるものとかパワーとかは全神経から 出してるつもりなんですよ、ライブでは。詞の世界もちょっと深いところもあるから、僕 たちは。だから僕らが思っていることをまるまる聴いた人達が理解してるかどうかは解ら ないんですけど、それは聴く側の人達が色んなとりかたしてくれていいんですよ。だから 僕たちがこんな事を思ってるってことをライブの時にも感じて欲しいのは当然のことだけ ど、取り敢えずライブは本当に力一杯やってるというか、本気でやってるから、その部分 も伝わってくれればいいなと・・・。 記者: ライブではOHSUMI君の、とにかく前へ前へと押していく、パワフルなRAPPINGが気 持ちいいけど、特に考えてることはある? OSUMI: 別に無いんですけど、やりたいようにやってるだけですね。 記者: 現在のSHAKKAZOMBIEはアマチュアの時に比べてより多くの人達に聞かせることの 出来る場が出来たわけでしょ。要するにプロとしてCDをリリースし、ライブ活動もしてる 訳だから。そういった意味合いで考えるとアマチュアからプロになったことへの変化って ありますか? ヒデボウイ: 特に変わらないんですけど、考え方も何もかもが。強いて言うなら、ライ ブに対する考えかたというか、前は結構自分達が作ったものを自分達なりに自己満足じゃ ないけど自分達がやりたいようにやったというのもあるんですけど、最近はやっぱりその 場のものとか客のこととか考えて、見せていこうというか、もっと解りやすくしようと考 えるようになりましたね。だからライブのやり方は変わってきたかもしれない。でも意識 してるわけじゃないんですよ、それは。無意識のうちにそうなってる訳で、だから自分達 の中では変わったっていう意識は何にもないんですよね。 記者: プロとして活動している上では、いわゆる現在の日本のHIP-HOPシーンで言われて いるところのJ-RAPという捉え方についても一言あるんじゃない? OSUMI: 別に相手にしてないんですけど、そんなこと言ってても勝手なんですけれども。 何なんだろうね? ヒデボウイ: J-RAP?J-RAPって何だかわかんないしね。どうでもいいんですそんなこと、 はっきり言って、本当に。 OSUMI: 全然感じない、何も感じないというか・・・。やってる本人たちは全く関係ない 言葉といか・・・。 ヒデボウイ: ホントにどうでもいい。 記者: それじゃあ他のグループに関してはどうです?お互いに主張することも違ってく るわけだし、スタイルも違う。気に入らない部分とかもあるわけでしょ。 OSUMI: 特別のライバル意識はないですけど、いい意味でのライバル意識とかはあります けど、ライブとかだったら勿論。SHAKKAZOMBIEにはSHAKKAZOMBIEのスタイルがあるから、 それは僕らのスタイルだから他の人達は出来ないっていうかそういう風に思ってやってる けども・・・。他のグループも勿論そう思ってやってる訳だから、それに対しては僕らが 出来ないことをやってる人達も勿論居る訳だからそれに対しては何も思わないし、逆にRE SPECTしてます。 記者: そろそろ曲の話をしましょうか。「SHAKKATTACK」は詞とライムとバックトラック のバランスに優れたいい曲だと思うし、まさにSHAKKASOMBIEのテーマとして存在している のではと感じだけど。 ヒデボウイ: まさにそれで、SHAKKAZOMBIEを世に出す一発目だったし、SHAKKAZOMBIEは こういうもんだっていうのを世間に出す訳だから・・・。何だろう、今までやってきたも のを全部出したというか、「テーマ」的な部分は勿論あるし・・・。 OSUMI: そうですね、SHAKKATTACKですね!まさにSHAKKA ATTACK!ですね。 記者: もう一曲の「無限のスペース」はどう?聞いた感じでは「無限の宇宙空間のこと を考えるとドキドキする、その中で自分達は何をしていこうか・・」というようなことが 言いたいのかなと思ったのだけれど。 ヒデボウイ: そういう風にとってくれてもいいし、なんだろう? OSUMI: 俺なんかそうとる歌詞を書いてるかも知れないってところがあって、でも「ス ペース」って「空間」っていう本当はそういう・・・。「空間」についてっていうこと。 ヒデボウイ: 今いる「空間」とは別の「異空間」っていうか、そういう所にも行ってみ ようよじゃないんですけど、まあそういうなんでしょうか・・・。 OSUMI: まあそういう「空間」を想像して。 ヒデボウイ: 今のこの場だけじゃなくて、他の所も見てみようって感じで作ったんです けど。普段意識して考えてないようなことだったりするから、それをこういうものってあ るよなって思った別世界じゃないけど。そういうことを一つ思い浮かべて書き出すと広が ってくるというか・・・。だから普段意識して考えてないことが書くことによって色んな ことが見えてきて詞になったり。この曲に関してはたぶんそういうことだと思うんですよ。 記者: HIP HOPが世界的な広がりをみせ浸透していく状況の中で、RAPする以上はその思 いを世界へも伝えたいと考えてる? ヒデボウイ: もちろん無くはないけど。ちょっとありきたりだけど日本に生まれて、日 本人として育った訳だから、日本語喋ってる訳だから、日本語でやらないと意味がないと 思うし。 取り敢えず日本で自分で納得できるまで、まあいつまでも納得出来ないんだろうけど。 でもどんどん上を見てく訳だから、もし納得出来る時が来たら外でやってもいいかなとは 思えるかもしれないけど、今は全然(やろうという気は)無いですね。 OSUMI: そんな話来たらいいけど、来たらどうしようなんて考える事はないな。 ヒデボウイ: そんなこと考えてもしょうがないってのもあるしな。やっぱり先ず日本! ちゃんとやってって言い方は変かもしれないけど。先ず日本を自分達の思うようにやって いかないと、他のことも考えられないし、考えないだろうし。今の自分達をもっと進歩さ せることを頑張りたい。 SHAKKAZOMBIE PROFILE: OHSUMI(MC)1973年5月30日 静岡県生まれ / HIDE BOW IE(MC)1971年7月29日 東京都生まれ / TSUTCHIE(DJ)1969年1月16日  秋田県生まれ 1994年OHSUMI、TSUTCHIEを含む三人でSHAKKAZOMBIEを結成。同年初ライブ、また下北 沢スリッツの"LB祭り"に出演。以降レギュラ−となる。10月にHIDE BOWIEが加入、現在 のSHAKKAZOMBIEとなる。その後クラブでの出演やECDのレコ−ディングに参加等、活動の 幅を広げている。そして今年7月キミドリのクボタタケシをプロデュ−サ−に迎え、ECD 等の豪華ゲストを入れての初レコ−ディングを行い、9月1日にTOY'S FACTORYのNATURAL LABELよりCDをリリ−スした。